小山勝弘教授(教育学部身体文化教育講座)

小山勝弘准教授写真※職名はインタビュー当時のもの

筑波大学大学院を修了し、兵庫医科大学大学院を経て本学の教員に。
講道館柔道五段の資格を持ち、「高齢化社会における『運動生理学(スポーツ医学)』の意義を理解し、世の中にその重要性を主張したい。」と語る小山勝弘准教授にお話を伺いました。

講道館柔道五段をお持ちですが、柔道やスポーツにまつわるエピソードはありますか?

柔道は小学校から始め,小中高と県内で優勝し、インターハイなどの全国大会に何度も出場しました。私は栃木県の国分寺町(現在は下野市)という町で育ち、自宅周辺は全国98%以上のシェアを占める干瓢の一大生産地なのですが、幼稚園児のころから強烈な干瓢づくりの臭いの中でよく走っていました。あまりに臭いので、干瓢畑を走り過ぎるまで息を止めて全力疾走していましたね。毎日裸でマラソンをする珍しい幼稚園に通い、年長の時には、小学校5・6年生の持久力を持っているとして地元新聞に良く掲載されていました。ある意味では、スポーツの英才教育を受けていたような感じです。

大学では両膝の靱帯を損傷してしまい,最初の2年間は忍耐の日々でしたが、柔道スタイルを変え、3年生からレギュラーになり、インカレではベスト8の成績を残しました。

余談ですが、本当になりたかったのは、プロ野球の選手です。純粋に野球が好きで、それに加えて野球は女の子が応援に来てくれますからね!今も野球は大好きで、福岡ドーム(現Yahooドーム)のファン感謝デーに遠投競技があって、ピッチャーマウンドから外野スタンド2階席まで投げて、賞品としてマスコット人形をもらったりしています。

調理師免許をお持ちですが、食べ物にはこだわりがあるのですか。

どんな食べ物、料理にも歴史があります。それを理解し、感謝しながら食べるととても幸せな気分になれます。最近、「体に悪い食べ物」などという表現を目にすることがありますが、本来、体に悪い食べ物などありませんよね。「食べ方」の問題で体に悪影響を及ぼしている場合はありますが。だからいろいろな国のローカルな食べ物に興味があり、ワインも大好きです。

将来は、海岸近くに住んで、ロッキングチェアーにすわって海を見ながら家族と魚料理を食べるのが夢です。 

高校時代はどんな学生でしたか?

今では珍しい完全男子校(女性は保健室の先生のみ)でした。

一応、進学校だったため、毎日の勉強(予習と復習)と部活動に没頭していた高校時代でした。高校までは1時間ほどの電車通学でしたので、その時間を有効活用するため、シートには座らず、立ったまま本を読んでいました。この時、私達人間は立ちながら居眠りしても倒れないということを学びました。後でわかったことですが、これを「姿勢反射」というそうです。この「姿勢反射」を体験したことが、スポーツ医学との最初の出会いだったと思います。

もう一度高校生に戻れるとしたら、もっと英語(会話)の勉強をしたいですね。当時は重要性に気づいていなかったのですが、筑波大学に進学後、多くの外国人と柔道をする機会があり、英語、特に会話の勉強をしておけばよかったと痛感しました。

筑波大学大学院で体育学を学んだ後、兵庫医科大学大学院に 進もうと思ったきっかけは何ですか?

もともと筑波大学大学院では、「運動生理学(スポーツ医学)」を専攻していましたが、体育の世界から見ることができる世界は限りがあるため、医学の世界から「運動生理学(スポーツ医学)」の意義を再確認し,社会にその重要性を主張したいと思ったことです。

兵庫医科大学大学院では、筑波大学大学院で経験できなかったことにも挑戦し、深く探求する時間と設備を活用できたことは非常に幸せだったと思っています。

大学の教員となったきっかけ、動機はなんですか?

卒業論文や修士論文の作成に取り組む中で、「知らないことを知る喜び」を強く実感したためです。特に、体の仕組みの深遠さには、生涯をかけて探求していく価値があると感じました。

山梨大学に採用となった時は、人生で最も嬉しかった瞬間の一つですね。

では、どんな事にやり甲斐を感じていますか?

学生時代、「科学する心」の大切さを主張しつつ「遊び心」も大切にする研究室の恩師に非常に強い影響を受けました。大学教員となった今、その思想を受け継ぎ、学生には研究(勉強)と遊びに全力で取り組む「メリハリのある生活」をして欲しいと願っています。

「運動生理学(スポーツ医学)」の研究を進めていくと、今まで点でしか捉えられなかった世界が、ある時、にわかに線で繋がり広がることに気づきます。そしてこの研究の延長線上に、人々の健康があり、幸せがあり、僅かでもそれに貢献できると思えることにやり甲斐を感じています。

また、本学では柔道部監督をしています。日頃から練習に励む部員を見ていると、自分も大学生に戻った気分になり、毎日楽しく指導を行っています。

今の大学生に一言

学生というモラトリアムを最大限有効活用し、沢山挑戦し、沢山失敗して欲しいですね。大学では何が身につくか、何を教えてもらえるかといった、与えられるのを待つ受身姿勢ではなく、自分自身から何を身に付けたいか、何を学びたいかを考え、貪欲に大学の教職員や施設を活用して欲しいと思います。それは結局のところ、学ぶ価値を知らない世界、学ぶ価値が分からないものに触れて、その意義を体感することだと思います。大学にはそのチャンスが一杯ありますので、大いに楽しみ大きく化けてください。

それから個人的には、アルバイトや親に借金をしてでも、学生時代に海外を経験すべきだと思います。グローバル時代を生きていく準備運動ですね。

これから受験する高校生に一言

社会に出てから思う存分人生を楽しむためには、基礎的な人間力が必要で、その基本は「学力」と「精神力も含めた体力」だと思います。高校生の眼前にある教科の勉強は、ともすれば退屈になりがちですが、将来の選択肢の広がりを確保するためには絶対に必要で、不要な教科はないと思います。もっと勉強や運動を高校生の時にやっておけば良かったと思う社会人は非常に多いです。

皆さんは羨ましい時期を過ごしていると思います。他人との比較はともかく、今の自分よりも少しでも優れた「学力」と「精神力も含めた体力」を身に付けられるように高校時代を過ごし、山梨大学に入学してきて欲しいです。

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